OPが1分半でわかる戦国妖狐第二部としてのパーフェクトアンサー。見たかったとこぜんぶ描いてある。
特に言及したいのが開幕カット。コマ送りにしないと見えないけどこの瞬間からOPがスタートしてるだけで製作陣を信用できる。
とはいえ隠されているキャラが複数いるのと、YouTubeのノンクレジット版を見ると処理が違う箇所があるので進行に応じて加筆とか追加してもいいんすかね。
2話で旅のメンバーが揃い踏み。
迅火と千夜。千夜と月湖。月湖と真介。
1部メンバーの属性とイデオロギーをずらして配置することで、1部メンバーを含めた様々な対比が作られていて、それをそうとは感じさせない少年漫画展開でシンプルに見せていく。
ちなみに月湖は温泉のシーンを中心にカットされてる要素があって、
強くなりたいのに女で生まれてしまった事をコンプレックスに感じてるという要素をさりげなくカットされてます。
これ自体はご時世的に懸命な判断だと思うけど、この命題をどう克服していくかっていうのは月湖を主人公として見た時に面白い要素なんですよね。これを踏まえておくと2部の後半戦がグッと面白くなります。
守られるだけの都合のいいヒロインじゃなく自我を目的を持ったキャラなので月湖は千夜と並んで主人公と言っていいキャラなんですよ(実際アニメ公式サイトではちゃんと主人公と表記されてます)。
色が付いたことで瞳の対比を明示的にしてるのが特徴的。
真っ赤な千夜。翠の月湖。琥珀色のムド。
特にムドの目が人外感が強くて良かった。
この頃の水上漫画ってデザインとか色彩感が弱点だと思ってたので意識的に持ってくれるのすごい嬉しい。
アニオリ部分に関しては八本松剣鬼が1期でのカットされた事をメタ発言で茶化す力技で回収したのがいいですね。水上キャラがいかにも言いそう。お見事です花田先生。
仕切り直しの1話、記憶の無い千夜と一緒に足元を固め直す回。
一部から続投の真介が居るようにストーリーは地続きなので、視聴者は状況の摩訶不思議さを生まれ直した千夜と一緒に一つずつ追いかける構成になっているのがうまい。
作画は1期終盤のテンションに比べてまずまずと言った感じだけど、グロテスクな要素が原作より盛られていて今後の盛り上がりを期待させるには充分。
あと相変わらずシリーズ構成が良い。全体の流れは同じなんだけど1から組み直してるのが感じられる丁寧なお仕事。月湖の弟子入り志願は確かに上手い引きだ。