二人の徹底的なまでの素直になれない心がとても分かるし、とても良かった……もうただひたすらにそれに尽きる
自分を守るために自分の本当の気持ちを隠して、無意識のうちにその感情と真正面から向き合うことを避けてしまって……だけど、そうすることが本当は何よりも痛いの
結局、自分の心に対して沈黙を貫くことも、素顔になって純粋に想いをぶつけることもどちらも等しく勇気とか痛みが要る
その果てに、御行は意固地にカッコつけて自分の心を隠すことを選んで、かぐやは本当の気持ちを恥ずかしいくらいなまでに全部さらけ出した
そして、今回の勝者はかぐやはだったのだと思う
さらけ出した「好き」の気持ち、御行の全てを受け止めるって気持ちが御行の最後まで固く頑固だった心を安心させてあげられた
不器用な二人の想いは明後日の方向へ飛んでいって思わぬところで繋がった、そんな感覚がした
それに野暮ったい方がロマンティックっていうのも好きだった、私もそう思うから
こんな二人だからこそ、そんなことが何より幸せな瞬間なんだと思う