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とても良い

アルガルドに代わり王位継承権を継がなければいけなくなったアニス。口では女王の立場に身を捧げなければいけないと語るけれど、余裕を装う表情はあまりにぎこちなくて、本心を押し殺した哀しさを滲ませていた。

そんなアニスの思いに気が付かないはずもないユフィだったけれど、彼女もまた次期女王を支える臣下の立場として、表面を繕うアニスを肯定することしかできずにいた。もとい、そうしなければいけないと信じていたように見えていた。

だけど、そんな二人を受け入れられない人もいた。レイニはユフィに魔学の道具が片付けられたアニスの工房を見せ、「王になったアニス様は大切なものを捨ててしまう」と突きつけて、「王の責務を果たしたアニス様は、幸せに笑ってくれますか?」と問う。

問われたユフィは、臣下として女王・アニスを立てなければという思いと、友としてアニスに王になって欲しくないという思いの狭間、割り切れない葛藤で頬に雫を伝わせていた。でも、だけど、自分らしくあれず幸せに笑えないアニスを想って流す涙に、ユフィ自身も否定できない自分自身の想いに気付いたように見えていた。

さらに、ティルティが「これはあなた自身の問題なのよ」と告げ、ユフィに自分自身が望むという選択肢を提示する。そして、ユフィは、この葛藤の理由はアニスの笑顔を守りたいと望む思いにあって、それは臣下ではなくアニスの友人・ユフィとしての思いだからこそと自覚したのだと思う。

だからもう、ユフィは自分らしく、自分に正直であることを恐れない。アニスに王になって欲しくないと宣言し、それは立場も何もかもを超えたアニスを慕う想いが望むからこそと父に告げる。そんなアニスのことを友人を超えて、想いを寄せているという告白は、何よりも自分だけの自分らしいユフィの心だったように見えていた。



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