ナノマシンとすごい医療が支えるディストピアで死んだように生きていた主人公が異形のヒーローとして覚醒するSFアクション。
違和感のない3DCG、格好いいエフェクト、疾走感あふれるバイクシーン、迫力のあるアクションに実力のある声優陣の熱演。
いびつな社会の構造、主人公とヒロインの関係性、彼らの選択と結末。
ヒロインが無垢に信じた未来のために死に続け戦い続けることを選ぶ主人公。
間違いなく面白い作品ではあるんだけど、『人間失格』が題材になっているという点がずっと引っかかってしまう。
近未来ディストピアSFであるという時点で原作とはかけ離れたものになるであろうということは予想していたがあまりにも予想外な作品だったのでびっくりしてしまった。原作をなぞっているような、いないような、名前だけ借りてきたようなキャラクターが不思議で、正直シンプルに楽しむのが難しかった気がする。面白い作品であるだけに複雑な気分。