90分の激動がここに!!まさに映像の美学
あれだけ陰と陽を繰り返し、さまざな感動と衝撃を与えてくれたのに90分だと!?
まるで3時間映画を見ているような濃厚さだった
素晴らしい映画は一瞬一瞬の最高のショットから始まると言わんばかりに作品中に「あ~このカットいい」「ここの表情たまらない」ってポイントがたくさんある。
そのシーンに鳥肌を立たすジーンやポンポであるが見ている私も鳥肌が立っていた
細かい演出もフィルターやカメラなど映画に関連したものが多く、映画の中にある映画を見ている、この作品に吸い込まれていく感覚が凄かった
場面展開の鮮やかさにも注目したい
次の情景が伝わりやすい本やワイパー(動きを付けて)を場面切り替える、時の流れを早送りや早戻しで表現するストーリーの流れを一切止めない
その1つ1つが綺麗でありここまで統一している作品は滅多に見ないのもあってときめいていてしまった
また、クライマックスの始まりが映画を作っている主要キャラではないのも驚いた
パッと出のキャラかと思っていたのがここまで感動に持っていくもを直面できただろうか
大きな成果を出すのには一度陰を味わってこそ、陰があるからこそその人間の深みが出る
ジーンと比べれば小さな陰であったがひたむきに取り組むジーンの姿に感化され、行動を起こした最高の例だろう
何か1つ成し遂げたいのであればそのほかを捨てる覚悟をせよ
そう、物語っている
作中のキャラクターも作っている映画からそれを読み取っているし、それをそのまま視聴者にも飛ばしている
完全にキャラと一体化したように感じられる。素晴らしい
作品を見た後にスタンディングオベーションをしたかった、心の中ではやっていた
それほど見終わった後に心への解放感、幸福感が満たされていた、ブラボー!ブラボーー!
一つふと思ったのはなぜこの作品のタイトルは「映画大好きポンポさん」なのだろう。
映画を作っているのはジーンであるし、映画の核と言える女優はナタリーであるし、視聴者に感情移入しやすいキャラクターもジーンでありどれも違う
映画をたくさんの人に届けたいのであれば、一人届けたいものを想像することだ。ジーンにとってそれがエンドロールまで見たことがないポンポさんだったからだろうか、それともこの作品の大事なメッセージはポンポさんが握っているからだろうか、それとも作品を象徴するキャラクターがポンポさんだからだとうか
どれも正解のようで違うように思える。
この作品を深く知るためにもう一度見に行きたいものだ
色々語ってきたが、改めてこの作品の一番好きなところはなんですか?と聞かれたらこう答えますね