たまの見せ場では1部の劇伴を使うっていう演出が多層的なグラデーションを感じられる。
1部は勧善懲悪、2部は贖罪っていう方向性の違いがメロディーラインの明暗でわかりやすい。
狂神戦が1部にはないタイプの劇伴で、揺れ動く千夜の葛藤を表現するドラマチックさが良いです。
相変わらず細かいアニオリが多いんだけど、千夜の笠を月湖→真介→千夜とバトンタッチする演出が芸が細かい。呪符・平穏無事をうまく活かした良演出。何気に呪符がめっちゃ増えてるのも弟っぽい甘えが見えてかわいい。
意図が見えなかったのは、真介に縋る月湖の「私が弱いから千夜を守れない」っていうセリフのカット。千夜を心配するのと同時に、(女だし子供だから)自分が弱くて悔しいっていう要素は、前回の温泉からもオミットされてる。月湖の自我が感じられてかなり好きなシーンなんだけど後々で回収されるのかどうかは気になるところ。
真介のぐだぐだ悩みパートをカットして修行パートを盛ったのはスマート。
刃向かえば容赦ないけど山の神的には1部の一行で最も一目置いてるのは真介ですよね。どう考えても特別待遇なので。「今のうちに割っておこう」はゾクゾクしました。名演技。
ラストの今はもう尺がない、は漫画だと「今はもう頁がない。来月号で教えてやろう!」です。細かく引きを合わせてくるな。