まさに大逆転。2期生の掘り下げやマルガレーテ周り、クゥすみ関係に伴うLiellaのゴタゴタなどの問題点が山積みで、更にラブライブ優勝をダイジェストにしたあげく取りやめになったかのんのウィーン留学。あまりにも勿体なかった2期を経て、僅かな希望と共に始まった3年目は、最終盤のストーリーで「彼女達の日々を見てきてよかった」と思える出来に仕上がったように思えます。
トマカノーテ結成に伴って二分化された結ヶ丘のスクールアイドル部ですが、かのんと冬毬との活動を通して誰かに届けるための歌を覚えたマルガレーテや、冬毬との過去エピソードで夏美の"いま"を表現した4話は感動モノでした。そして、かのん不在で前に進み続けるディフェンディングチャンピオンが、圧倒的なリーダーシップを持っていた彼女率いるトマカノーテと対峙することになり、2期で不足していた「2期生」を中心としたストーリー展開を多く見られたことが何より嬉しかったですね(2期でやるべきだとは思いますが)。
トマカノーテ合流の8話の結末はあまり良いものではなかったかもしれませんが(他が想像つかない)、2年間のきな子の成長と決意、失敗を重ねながらも結ヶ丘を育ててきた恋を描いた10話、「11人のLiella!」としてスクールアイドル界のスーパースターになった11話、これまでの全てのエピソードを包み込むように『始まりは君の空』を贈った最終話。途中こそ本当に難儀なストーリーだったとは思いますが、それを忘れて絶賛できるレベルの〆だったと思います。
一番のお気に入りは第4話の「No Rain, No Rainbow」でしょうか。夏美がマニーに取り憑かれた理由が見られただけでも嬉しかったし、鬼塚姉妹に感情移入できる素晴らしいエピソードだったと思います。