今作で最も新鮮だったのは、慎二の描き方です。ここまで丁寧に掘り下げる慎二愛に感動しました。
道場の片付けを頼むシーンでの反応や、魔術の研鑽しているシーンを挟んでくるところがグッときました。
桜を掘り下げるには、慎二の存在は欠かすことはできないとはいえ、ここまでしてくるとは思ってもみませんでした。
EDの歌詞は桜の想いでしょうか?非常に心に来るものがありました。
ゲーム版のファンの立場であれば、期待を裏切られることはないと思います。
TVアニメ版のUBWやZeroで築かれた”ちゃんとアニメ化してくれる”という信頼があるので、安心して観れました。
オープニングで体験版パートをサクッと飛ばすところに、ファンのために作ってるんだなと感じました。
オートスキップしても、あそこで何が起こってたか脳内再生できずに”?”となった人は、きっと辛い2時間だっただろうな。
初見だと、話が展開しすぎて困惑して置いてけぼりになる可能性もあるので注意が必要。
SN/UBWで蚊帳の外だった桜が聖杯戦争にどう絡んでくるのかが気になるところだと思いますが、
3部作の1話目なので、あまりそこに期待しすぎると、肩透かしに遭うかもしれません。
本作では、前周回にはいなかったプレイヤーがいきなりぞろぞろ出てきて、
聖杯戦争とは別ラインの事象が発生してマジヤバイってところまでです。
桜不憫清楚かわいい、、でもなんか不穏な感じという位置で終わるので、続きは次回作をお楽しみにという感じです。
Fateシリーズはキャラクターへのお遊びが多く、どこまでが本来のキャラクターらしさなのか混濁してしまいがちです。
それが2000年代のオタク文化を代表するFateらしさでもあり、ファンから愛されている部分でもあります。
本編が非常にストレスのかかる内容のため、舞台を降りたらみんな仲良く楽しくさせてあげることが、救いでもあるのかもしれません。
今回原作のアニメ化にともない、改めて、この人はこういう人だった、こういう考え方をする人だったと、思い出させてもらいました。
そして、これは個人的な想いですが、
ライダーさんの友軍としてのご活躍をアニメで拝見できるようになるとは、もう言葉になりません。
これまでのアニメ化部分で、ライダーさんが不本意な形で退場されるシーンに胸を痛めておりました。
次回作以降の活躍が楽しみで仕方ありません。
最後に、セイバーvsライダーでは、脳内で「慎二観察日記」が再生されてしまい、最高でした。