初代南極観測船として有名な船「宗谷」。
実は、正式に海軍に所属して太平洋戦争に参加した歴戦艦である。ソ連政府から「ボロチャベツ号」として、造船元の川南造船の発注されるも進水直後契約を破棄される。その後「地領丸」と改名することになる。やがて、警備用兼測量船として海軍にひきとられ「宗谷」と再び改名。終戦後、宗谷は、満州の人々を故郷へ運ぶ、引揚船として新たな任務につくことになる。その後、海上保安庁の灯台補給船が不足した為に転用される。昭和30年には、巡視船に転籍、大改装を受けて南極観測船となり、昭和36年から南極観測に従事。現在は東京の船の科学館に保存されている「宗谷」。「宗谷」にかかわった人々と「宗谷」の生き抜いた激動の時代をたどる。