なんというか「惜しい」というのが全体的な印象。
映像や台詞で多くは語らず、想像させる演出、作劇はあると思うけれど、
それが上手くできていないように感じた。
なんとなく、そういうことかな?というのは読み取れた気はするけれど。
明と(一応)母である稲葉、そして0号の物語。
結局、0号も、明も、稲葉によって作られた存在だった。たぶん。
ひとつ、非常に残念に思ったのが、0号の思いが最後にブツっと断ち切られたように見えたこと。
明を好きという感情はそう作られたものだったとしても、
一緒にすごすことで重ねてきた、そこから生まれた思いもあったはず。
それが最後は暴走した挙句、
(あのシーンはとても見ごたえがあったけれど)
無残につぶされてしまったように感じた。
ただのホラーならそれでいいのかもしれないけれど……
0号ちゃん、とても健気でかわいかったのに。
種﨑敦美さんの演技もさすがだったし。
0号は再び目覚めたけれど、彼女がどうなったのか、
そのあたりは第2弾の入場特典で語られているとか。
いや、それを本編でやれよ。
最初から最後まで集中力は途切れず、退屈することなく見ることができた。
そういう点では優れた映像作品だったと思う。