豊かな自然にあふれた離島・采岐島――。
その島には、“神隠しの入り江”と呼ばれる場所があった。
とある事情で都会を離れ、采岐島の高校に進学した少年・月ヶ瀬和希は、
ある初夏の日、“神隠しの入り江”で一人の少女が倒れているのを発見する。
少女の名前は秋鹿七緒。
身元不明の七緒は、和希とともに彼女を救助した高津という男性に保護されることになる。
七緒のことが気になり、それからたびたび放課後に彼女のもとを訪れるようになった和希。
二人の距離は少しずつ縮まっていくが、やがて和希は、七緒から驚きの言葉を聞かされるのだった。
出会うはずのなかった二人が出会い、少しずつ色づいていく日常。
ひと夏を共に過ごした二人がたどり着いたのは、切なくも優しい未来だった――