一年前に交通事故で父親をなくした小学6年生のユウタは、夏休みに一人、父親とよくカブトムシを捕りに来た思い出の場所、山奥のダムへ昆虫採集に向かい、不思議な老人と出会う。
突然の豪雨で足をすべらせ、意識を失うユウタ。
目を覚ましたユウタの前には、一人の小さな女の子、さえ子とダムに沈んだはずの村が。
どうやら三十年以上前の村にタイムスリップしてしまったらしい。
ユウタを"いとこ"として、あたりまえのように扱うさえ子。
ユウタと同い年のケンゾーも現れ、翌朝クワガタ虫を捕りにいく約束をするユウタ。
さえ子に連れられた家では、お婆ちゃんもユウタをさえ子のいとことして優しく出迎えた。
何が起こっているのか、全くわからないユウタ。
その夜、再び不思議な老人が現れ、ユウタは一ヶ月間、この時代に居続けなければ
ならないことを告げられる。
ユウタにとって、かけがえのないもう一つの夏休みのはじまりだった・・・・・・
1970年代の田舎の村の豊かな大自然。
かけがえのない仲間たちと過ごす最高の日々。
失われてゆく美しい日本の夏の風景の中、物語は涙のクライマックスへ。
さえ子が抱えている秘密とは?
ユウタとさえ子の運命的な絆とは?
そして【虹色ほたる】とは?
誰の心の中にもある永遠の夏休みの中で、【ひとりの少年の成長】と【人との絆】を圧倒的な映像美で描いた、懐かしくも切ない感動ファンタジーです。