原作読了済のため、なんの擁護もしないが、このスローテンポかつ無意味な会話も原作の引き伸ばしでは決してなく、素のままの味付けのアニメである。
この作品においては絵付きのドラマCDでも聞いてる感じで全く構わないくらいだと思う。
6話のいーちゃんとてる子の会話もほぼお互い甘噛みしあってるような冗談の応酬であり、ノイズみたいなものだ。
1作目ゆえまだ推理物の形をしてるから余計に焦らされている感覚に陥るが、全編わりと無駄話してるのがメインで華というトリッキーな作品なため、OVAかつリリースが遅い点を除けばアニメ化は可もなく不可もなくといったところよく再現している。
コメンタリーが本編かなぁ。
本編では何度もイリヤが連呼してる哀川さんが出てきてからが作品としては本番だろう。
そこまで我慢できたらハマる作品だと私は思う。
さて、今回の話で良かったのは玖渚役の悠木碧の語り方だろうか。非常にゆっくりなテンポで話す口調の演出は彼女の声色を充分に楽しむことができた。
いーちゃんの梶くんもそれに合わせてわざと感情を殺した演出がぴたりとはまり良かった。
何度も言うが、テンポがまさに原作のそれなので気長に付き合ってみるべしなアニメです。
画も芝居も、構成・脚本も良い。
しかし時期を逸してると感じ、期待薄だと思いながら観ている。
原作未読だったら楽しめるのだろうか。
不明瞭