ある家族を襲った事件。
夫婦が惨殺され幼い少女だけが生き残った。
事件を機に声を失ってしまう少女・紫音。
生きていくために少女が手にしたものは将棋だった…。
事件後、隣に住む将棋のプロ棋士の家庭に引き取られた彼女は
運命の糸に導かれるかのように棋士の道へと歩みを進めることになる。
周囲の愛情に育まれ、将棋の才能を伸ばしていく彼女の前にあらわれるライバル達。
そして友との出会い。
繰り広げられる戦いを重ねていく内、やがて少女は気高き将棋の世界の中、
自分の運命と両親を奪った事件に向き合っていくのだった。
その先に待っているのは…。
―希望の光。それとも、深淵の闇。
紫音の両親はなぜ殺されたのか? 紫音はなぜ生き残ったのか?
そして、彼女の声はなぜ封印されたのか?
紫音を取り巻く謎。紫音を手招く高み。
将棋の世界で戦う少女の成長と葛藤を描き出す。
ココロが叫ぶ。未来に進め!と。