I-1に負け再び窮地に陥ったWUGの再起は盛り上がったし、WUGの後輩であるランガの登場も物語に華を添えてくれたが、「少女たちの奮闘を描くために、大人の大半をアホか精神異常者にします」というのは前作から思っていたが違う気がする。
行動の根底にあるのが興味と自分勝手な願望の仮託である早坂はそういうキャラだからいいとしても、丹下が許されてるのは全く納得できない。
確かに丹下はWUGを幾度も助けてきたが、だからといって松田へのハラスメントや普段の横暴さが正当化されるわけではない。
ツンデレにしても度を越しているし、そもそもWUGの運転資金スッたことを未だに1ミクロンも謝ってねえからなこのBBA。
I-1をまるで軍隊と勘違いしているしているような白木のスタンスは相変わらずオーバーで現実という舞台から浮きまくっている。
終盤、WUGやI-1のカウンターパートとして登場したデジタルアイドル「マキナX」に実態が伴っておらず、マキナXがどのような強みを持ってWUGやI-1のパイを奪おうとしているのかが全く見えてこないのもシナリオ的には痛い。
劇場版でかわしたbvexとの契約はどうなったのか、という根本的なツッコミどころがあるのも辛いところ。
だが、一番の問題はやはり作画。2010年代のそれとは思えない乱れまくりの作画はアイドルアニメとしては致命的。
制作側の「もう無理」という悲鳴が聞こえてくるようで、怒りを通り越していたたまれなかった。
しかし、そうしたツッコミどころを加味しても7人の少女たちの復活劇には引き付けられる熱量があったし、
ライブでのアクシデントを乗り越えて「ファンと共に歩んでいくアイドル」という形でマキナXにない「強さ」を示したラストシーンは最終回にふさわしいものだった。
リアルのWUGは解散が決定したが、後輩であるランガがその後をついで、コンテンツとして存続することを祈るばかりである。