サービス開始日: 2019-06-04 (2143日目)
渡辺信一郎氏には様々な名作を見せてもらったけども、直近の『残響のテロル』があんまり合わなかったので期待と恐れが半々だったんだけど、そんな小賢しい疑いをブッ飛ばすパワーに溢れた一話だった。
アクションは言わずもがな、薄汚れた雰囲気も軽妙な会話も心地よい。『ビバップ』がアニメの原体験のひとつだった者としては「こういうアニメが見たかったんだよ!」と快哉を叫びたいキモチ。
今のところ、今季では一番期待大。来週が待ち切れないアニメなんていつぶりかな。
「メメルンが超空洞ヴォイドに変身する謎の展開…」ってあーた、オタクが謎に突き当たったらやることは「考察」だろォン!?!?
「永遠を疎んだ者に新しい生きがい(推し)を与える」って展開は面白いし、「人が死んでも彼らが残したものは永遠になる」っていうナツコ(クリエイター)なりの激励であることはわかるんだが、こう「未開の部族を文明で啓蒙する」バラエティ番組みたいな気持ち悪さがあって今回はノリ切れなかった。メメルンが何年生きたかはわかんないけど、ヴォイドの襲来前からきっと数えきれない別れを経験してきたんだろうし、意地悪な言い方をすればただの絵でしかない(オタク的に考えれば、この先「供給」が発生することもない)男との出会い一つでその傷が癒えるとは思えない。
「バンクはダメ…」の注文に爆笑。板野サーカスを張本人がやってて草。
ナツコは作品は好きだけどフィクションとして割り切ってるタイプで、表向き「バッドエンドを変えたい」とは思っていない感じか(第1話を見る限り心の奥底ではバッドエンドに納得できてはいないっぽいけど)。
気になるのはナツコの変身バンク。純白の空間、飛び立つ鳥というモチーフには「自由」「解放」の二単語を連想する。現実に戻る必要性に自身でも疑問を覚えているようだけど、今作っている作品はナツコの「本当にやりたかったこと」ではなくて、ナツコは商業的要請に縛られない物作りがしたくて、溜め込んでいた創作欲があの世界では力になっている、ってことなのかな。でも、今までナツコの作ったものが何かのパロディであることも引っかかるんだよなあ。
『メイクアガール』で気づいたけど、目を完全に隠すキャラデザって「他者との断絶の象徴」って1発でわかっていいな。
先が全く読めない展開はオリジナルアニメの醍醐味だよなあ。「滅びゆく物語」を「全修」することがナツコに何をもたらすのか、というか「滅びゆく物語」の世界はなんなのか。リアタイで見てみんなとワクワクを共有したかったなコレ!
それはそれとして、「滅びゆく物語」の広井王子感!剣と魔法の世界に唐突にいる土偶(QJ)とか、清廉に見えてちょっと性格の悪い勇者とか、初見のはずなのに既視感が。メメルンは明らかにディードリットだし、ナツコが描いた巨人は誰がどう見ても巨神兵だし、パロディ感は狙ってるんだろうね。
文句があるとすればナツコがルークの本性を見て「そう言う奴だったのか」と気づくシーン。ナツコは「滅びゆく物語」を見てクリエイターを志したらしいけど、それにしちゃ自身の原点と言える作品に対する解釈が浅くないか。
刊行当時に原作一巻は読んだけど、何も覚えてない…。
手元の原作一巻を流し読みしたけど全然内容が違う!もしかして原作の2巻とかから始まっているのだろうか。アニメ過多で「1話切り」も横行する令和の時代、噛み砕けば理解はできるけど、ちょっとわかりにくい1話を持ってきたのはチャレンジブルだなあ。
今のところ、雰囲気は好きだけど激烈な衝撃はなく。人の脳に入り込む電索のイメージも、オマージュ元の一つであろう『攻殻機動隊』のそれから抜け出せていなかったのが残念(これは攻殻が凄すぎるのも悪いが)。とりあえず3話までは追います。
カク(サブロー)も人間であり、生前に大罪を犯した罰としてクウでは他者に依存しなければ生きられないメカに生まれ変わっていた。
カンを奪われた人間の末路、メンターである大熊との出会い、サブローは何度も転生している疑惑など、重要な設定・伏線が開示された回。やっぱり物語に性急さを感じるなあ。ひょっとしてタイパ世代ってこれくらい物語がスピーディでないと耐えられないのかな。
要を筆頭にしたちびキャラの動きはかわいくて、見ていて楽しいんだが、やっぱ戦闘に関しては単調な動きをオシャレな演出で誤魔化している感は否めず。
「『利用する』というスタンスの奴とは組まない」という意思を表明した要。サブローは依代である要を失いたくないだろうし、次回でかりそめの共同戦線が成立しそう。
前のワタルはスパロボ知識しかない状態で視聴。今の所ダイレクトな前作匂わせ要素はないけど、「実は『魔神英雄伝』のX年後」だったりするのだろうか。
YouTuberにマインクラフト、直球で時流に合わせてきたなあ。インターネット老人的にはその歳で顔出し活動なんて心配になるけど、今は19歳でストリーマー活動してる高木くんとかもいるしなあ。時代は変わりつつあるのかもしれん。
宙部界はリューチューブ、というかストリーマー文化を連想させるが、宙部界の住人は動画配信・ストリーマー文化を理解していない…って世界設定が1番気になる。2話になってみないと何もわかんないけど、宙部界はストレートに「ロックマンエグゼ」的な電脳世界なのかなあ。
それはそれとして、効果音のチョイスがちゃんと平成のサンライズっぽくてそれだけでテンション上がる。
「Ringing Fate(めぐる運命)」って輪廻転生…ってコト!?
「死後の世界モノ」って令和ではとんと見なくなったよね。ちょっと物語全体に性急さがあったのは気にかかったものの、「利害関係から始まるバディ」は好きだからしばらくは様子見。「早死にしたお前なんて生き返っても価値はない」というイーサンのセリフは飲み込めなかったけど、生き返っても人生の基本傾向は受け継がれる(早死にする運命のものは生まれ変わっても早死に)のかな?
戦闘シーンはかっこいいところもあるんだけどエフェクトで誤魔化してる感。もっとアニメーションの動きそのもので勝負してほしいなあ。
これももう14年前かあ…。当時は「真実を吐かせる助手がいる探偵とか、ズルだろ~!」って笑ってた記憶。
なんというか「すごい手本のような1話だな」という感嘆がある。登場人物を一通り出して、世界観を説明して、しかもそれが事件の展開と自然にリンクしてるから「説明」感がない。リアタイで一回見てるはずなのに「戦後」という設定が開示された時には衝撃があった。
戦中においては英雄だった加納も、戦争が終われば市井に好き放題言われる。喉元すぎればなんとやら、悲しいけどそれが「市井」なのよね。坂口安吾は「堕落」を説いた人らしいけど(ミリしら)、翻案である本作も「堕落」を肯定する内容になるのかな?
いつもより筆が乗ったのでnoteにお気持ち長文を書きました。よかったらみんなよんでね。
メタルと一体化して久島が知った真実、それは地球を循環し続ける海とは天然のネットワークであり、水からなる人間もまた海とつながることでネットワークの一部となれること、そして地球の全情報を記録した海と一体化すれば死者とも会えることだった。
最後の最後でスピリチュアルオチ…。釈然としない最終回だった。ミナモも成長はしたけど、最後まで「女は港」扱いなのが釈然とせず。いや、「女性が、『女性のパブリックイメージ』通りに生きること」を否定はしないけども、それは「バディ」とは言えないのよ。
ユキノちゃんの腹肉(*゚∀゚)=3
メタルと一体化した久島が残した真実を知るためには、ダイバー自身も深海に赴きながらメタルダイブしなければならない! …なんで?
「芸術家はコミュニケートのいらない仕事」…って、クリエイターに対する認識が古すぎる!!!
「電脳化はナノマシンを飲むだけでできて」「世界中が電脳化を前提とした社会になっているのに」「オーストラリア内陸には電脳化が浸透していない」。1行で矛盾してるぞ。
20話かけてようやくミナモが電脳化してない理由が説明されたけど「なんとなく」…「なんとなく」ってお前!!!!(やり場のない怒り)。要するに「ミナモは最初からハルと共に歩む『イルカ』の役割を果たしており、ハルを助けるために無理に変わる必要はない」という話なんだが、電脳化がそこまで不可逆の恐ろしい変化に見えないに見えないせいで「いや、できるなら電脳化すれば?」という感想しかない。
カスミは久島が、ハルの意識が戻ったときのために用意していた義体だった。愛が深すぎる。