無知が人を殺すという話。
人間は確証バイアスによって、偏見を増長させる。
『仲間』には幸せになってほしいが、『悪人』にはなるべく苦しんでほしい。
人間には『悪人』の不幸を喜べる感情がある。(シャーデンフロイデとも呼ばれる、原始的な感情らしい。)
偏見は無知であり、無知の正義は人を殺すのだ。
■■■■はスパイになる目的を言わなかった。
国家のためでも戦争のためでもないようだが、名前を失った戦災孤児としての背景を踏まえるとなんとなくわかる。
会話中、無邪気に走り回っている子どもたちがいた。
無知を憎んだ彼が情報を生業にすることになる流れはとてもアツい。天職かも。
最後、寝ぼけながら不意に出た 「ああ…ロイドの家か…」 のセリフが、深層心理を表しているようで悲しい。
平和な家だけど、あくまでも『精神科医ロイド・フォージャー』の家であって、■■■■の家ではないんだなって。
彼のパーソナリティと信念が見えてくる、とても印象に残るエピソードだった。