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全体
良い
映像
とても良い
キャラクター
とても良い
ストーリー
良い
音楽
とても良い

ミテミヌフリっていうのは疑惑と疑念で塗り固めた主観の見方のことだったように思える。

平行世界って要は別の見え方みたいなもので、アイは沢木先生のせいっていう疑念の虚像を作り出していたけれど、小糸ちゃんからすれば悪いのは自分を愛してくれない沢木先生と沢木先生の目を奪うアイだったし、客観的な視点に立てば悪いのは小糸ちゃん自身だし...。

11話のフリルの「友だちが欲しい、彼氏は裏切るから」っていうのも、特別編の友だちになって一緒に不思議な体験をしたアイたちが最後に特別な時だったけど今はもう4人は自然消滅しちゃったってとこと合わせれば、14歳の大人と子どもの狭間の中で思春期みたいな同質の妄想を信じる少女たちが、もう見て見ぬ振りはしないと大人になるみたいなことなのかなぁ、と。
その結果の一つに12話でのアイがママの幸せを願えるようになったり、小糸ちゃんへは感謝だったりがあるのかな。そういう意味で、この特別編は回答編のようにも思える。

大人と子どもの対称や二項対立を描く作品だと思っていたら、普遍的なものとは少し違った「不信感」みたいなどこか時勢的なとこも感じさせる側面からの子どもが大人になる物語だった。
序盤の引き込み方は凄かったし、あれは本物だったと思うけど、名作として着地できなかった人を選ぶタイプの良作なとこはある。

フロイトについて造詣を深めるときっともっと解像度高く理解できたのだと思う。
死の誘惑との戦いについて結局作中では多くは語られなかったけれど、そのあたりは作中外で補完できそう。



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