最初は愛情どころか愛想すら知らずアイリスの子どもの心を解することができなかったエウレカはもう見ていられないくらいだった。
だけど、アイリスにとってエウレカは私たちが私たちだけが世界をも狂わせる力を持った存在で、ヒトではないと突き付けられた心を理解してあげられる唯一の存在という点で特別な絆を感じ、エウレカは子に対する愛を、アイリスは親に対する憧れを知っていく姿は慈愛に満ちていた。
だからこそ、ようやく知った大切な存在を失い守ることができなかったと失意に崩れるエウレカの姿は本当に悲痛だった。
グリーンアースの正体が明かされ、彼らの戦いのために、彼らの愛する人を守るために命を散らすのを前に、グリンアースの彼らを生んだ母/神であるエウレカが彼らを守るために自己を犠牲にする選択をしたのは必然であった。
そして、散っていくエウレカを前に嘆くわけでもなく、彼女のように幸せのために呪われた力を使いたいと憧れるのも必然であった。