ライブへ向けて、新曲作り、そして練習あるのみ!それを引っ張るのは立希だけど、自由気ままな楽奈やなかなか上達しない愛音に苛立って、上手くみんなをまとめられない。
そんな中で、思い出すのはCRYCHICの頃の祥子。CRYCHIC解散の元凶の彼女がいたからこそ、CRYCHICというバンドが成り立っていた事実と、自分にはそうできない現実がますます立希の苛立ちを募らせていた。
そして、そこに浮かび上がるのは、表面を繕っても内奥はバラバラなままのこのグループの実像だったように思う。その事実を知っていて、でも目を背けたいから、立希も逃げ出したんだと思う。でも、もう決意を決めた愛音と燈は諦めないから、そんな立希を 追いかける。
「ライブはもう明日、逃げらんない」という愛音の言葉は、立希にも進み続ける覚悟を与えるものだったように見えていた。