「旅館の仕事なんて大変なだけだしー」という結名と、自分たちが泊まる旅館を手伝わずにはいられない緒花は対照的に映っていた。
でも、そんな緒花の姿は本気だから、他の人たちにも伝わることがあったのだと思う。それは、最初は乗り気じゃなかった民子や菜子に伝わって…、そして果てにはクラスメイトたちも助けに来てくれた。
すると、結名の中にも変わるものがあった。いざ自分も風呂掃除の手伝いをやってみると、もちろん手に豆ができるくらいに大変だけど、楽しさもあった。緒花の本気のおかげで、結名も本気になることができて、だからこそ旅館の仕事の辛いだけじゃない楽しい一面を掴めたのだと思う。
まずは何事もやってみなくちゃわからない、そんな緒花の初心を結名を通して改めて実感できるようだった。