お役目の真実と恐怖に一人また一人と去っていく防人の少女たちだけど、大赦からはまるで使い捨てを見越していたかのように次々と人員が補充されていく。そこに、浮かび上がるのは楠芽吹の違和感。
ただでさえ、誠実でストイックな彼女の行き着く先は、そんな大赦の不倫理を許さないということ。防人たちも勇者のように使い捨てではないと認めさせることだった。
しかし、そんな芽吹の意気込みをいなすかのようにして、大赦は国土亜耶が生贄として必要だと召し上げて、今まで外界に植えてきた神樹さまの苗も回収しなければならないと告げる。
そんな今までの努力と犠牲が全て無に帰るかのような現実は不条理ではあるが、良くも悪くもと常に目の前のことに全力な楠芽吹と符号するかのような運命にも見えていた。