音楽の使い方がうまいと思った。何気ない練習から、思い出に残る場面での演奏まですべての音が生きていたと思う。個人的には第4話の海兵隊、第8話の愛を見つけた場所、第11話の三日月の舞が好き。
大筋の物語はまあまあだった。吹奏楽(ユーフォ)を続けてきた女子が高校では心機一転別のことをやろうと思ったものの、周りに流され再び吹奏楽の道へ行く。有能な指導者・滝先生によって向上心が青天井に上がっていく高校生たちの青春部活アニメ。優柔不断だった久美子が麗奈の影響もあり自分の意思で行動することが多くなっていったのは良かったし、部内の交友関係も良かった。吹奏楽(音楽)を知らない人でも楽しめる設計にもなっていたと思う。
音楽(とくにオーケストラやバンドといった複数人で演奏する音楽)を一度やったことのある人には特に刺さるアニメだと思う。真新しさというか、テーマ自体は割とこすられているモノだと思う。が、京都アニメーションによる素晴らしい作画と音、物語の作りこみの良さ(吹奏楽部あるある、音楽あるある)が光っていたアニメだった。