スタジオジブリ制作の第1作目。1986年。
大人になってからじっくり見ると、子供の頃には意識していなかった(覚えていない)シーンが沢山あって新鮮。
なぜ強大な力をもって地上を支配していたラピュタ王国が滅びたのかだろうとずっと考えながら見ていた。
その答えとして、
終盤にシータがムスカに言った言葉がささった。
「今、ラピュタがなぜ滅びたのか、私よくわかる。
ゴンドアの谷の詩にあるもの。
『土に根をおろし、風と共に生きよう。
種と共に冬を越え、鳥と共に春をうたおう。』
どんなに恐ろしい武器を持っても、沢山のかわいそうなロボットを操っても、土から離れては生きられないのよ!」
ロマンブックでもパンフレットでも、「奇病によって地上におりざるをえなかった」ようである。
現実的に、人類は土に触れながらでなければ生きていけないのだろうかと考えるのは興味深い。
ところどころに、宮崎駿の茶目っ気というか、遊び心が見え、
登場人物それぞれの魅力、シリアス、笑いあり、考えさせられるところもあり、また見たいなあと思う。
エンディングでラピュタが宇宙に浮いているようにみえるが、同じ場所の上空にとどまっているし、ジブリの公式見解では、酸素のあるところにとどまっているそうなので、生き物は大丈夫らしい。
が、あれだけ高度で酸素濃度や気温は大丈夫なのか…と現実的なことを考え出すと野暮なのでやめておこう。
子供にとっては明るい活劇で楽しめるし、
大人の視聴にも十分耐えられる、名作でした。