各地を転々とする形でこの手の作品では珍しい物語。ヒロインが軒並み可愛いので出番が限られるのが少々勿体無いが、テンポ良く話が進むのは美点。
リオは基本的に冷静で真摯だが、サヨには復讐者だからと言いつつセリア先生は娶る訳でもないのに連れ去るのは一貫性を欠いた対応に映る。(私が中近世ファンタジー観すぎて自由主義の心を失っている面があるかもしれないが)ヒロイン側の心情が丁寧に描かれる分リオの覚悟が不釣り合いに見えると言うべきか。或いはサヨの修行や先生の「じゃあリオが私を貰ってくれる?」からの期待が空転する進行になっている訳である。
リオの設定は振り返ってみるとなかなか盛られているが、過剰に持ち上げられはしないので気になり難い。
何にせよ聡明にして可愛く健気なセリア先生が良いので観る価値はある。