しみじみと、いいエピソードだなあ。
ここまで概ね「好きな子がめがねを忘れた」というシチュエーションから始まるコメディが主だったけど、原作はこの辺りから心情描写がより深く繊細になっていく。
三重さんと小村くんだけでなく、あすかちゃんと八坂くんの関係も変わっていくのがいいし、そこからさらにあすかちゃんの表情と小村くんの表情が重なることに気づいたことで三重さんの恋心も大きく動き出す、という変化の連鎖が本当に見事。
で、その小村くんの表情の意味に三重さんが気づいたときの演出、原作では1ページ1コマの大ゴマで三重さんの表情をアップで見せる(台詞もなし)ことでその瞬間を強く印象づけているのだが、アニメ版では大ゴマに代わりになるような手法を用いるでもなく、原作に比べるとだいぶ印象が弱くなってしまっていたのが残念。