サービス開始日: 2016-09-30 (3356日目)
原作で「最強の仮面ライダーは誰だ?」の後にあった「平成ライダーとか腑抜けた事ぬかすなよ」という台詞がカットされたのは……まあ仕方がないかな。無駄に炎上の火種になりそうだし。
戦う東島と一葉の姿に、見ていたユリコと三葉が1号とV3の姿を幻視するシーンがカットされたのはなんでじゃろ? 幻視シーンはこの後も何度かあるし、できればカットしないで欲しかった。
今回の蝙蝠男もそうだけど、本作のショッカーはとても怖く感じる。オリジナルの「仮面ライダー」に登場するショッカーは自分のいる世界からは遠い絵空事に感じていたような気がするが、本作のショッカーは自分のいる世界と地続き感がある。
そのへんにいる人がショッカーかもしれないという怖さ。それから、戦闘員を歯牙にも掛けないほど強いババアを瞬殺する怪人の「こんなの改造人間でもないと相手にならないじゃろ」と思わせる絶望的な力の差。
そういった要素はオリジナルにもなかったわけではないのにこの感じ方の違いはなんなんだろうなあ。
体を溶かされて泡になって消えるときの消え方がちゃんとオリジナルっぽいのはよかった。
スピーディーにしたらあっという間に終わってしまうからかもしれないが、戦闘シーンのスピードが原作を読んで想像していたよりもだいぶ遅い。マンガを読んでいるときの脳内での再生イメージは人によって千差万別なので、自分が正しいとは思ってないけど。
原作は見開き大ゴマの使い方が本当に上手くて、今回だと「俺を受け止めてくれ…」の大ゴマの戦闘に向けて緊張感が高まっていく感じとか読んでいて手に汗握るのだが、アニメではさらっと流されてしまっていて物足りない。ユカリスが正体を現すシーンとかも、もっと大げさでもいいのよ?
原作ではわりと凝った柄だったユリコのショーツがてんとう虫柄に変更されたのはどう評価すべきか……。
今回一番気になったのは、東島が「変身!」とお面をかぶった後、2号ライダーの変身ポーズっぽいポーズをとっていたこと。お面をかぶった東島は自分を1号ライダーだと思っているはずだが、あれほどマニアの東島が1号と2号のアクションを混同するだろうか? それとも私が覚えていないだけで実際には1号があのポーズをとっていたりするのだろうか。教えて有識者。
ストロンガー第30話を見たユリコの『「自分の半分を持っていかれた」感覚だった』というモノローグがカットされたのは残念。
冒頭のユリコの授業シーンはアニメオリジナルだが、ここが前フリになっているため、アサノ君の街中での告白の唐突感が弱くなってしまったと感じた。ここは丁寧な前フリなんかなく、視聴者にとっても突然であればあるほどいいと思うのだが。
第二期の告知きたあああ!!
原作だとオープニングセレモニーだったのが、アニメ版だと閉会式セレモニーに変更になったのは、「宇宙の深淵の黒い闇」を先に持ってくるためだったか。原作第6巻みたいに「宇宙の深淵の黒い闇」で締めるのもそれはそれで本作らしいと思うけど、タイトル回収で締めるのも美しいよね。原作では登場していなかったキャラ達が顔を見せてくれるのも最終回らしくていい。
ただ、エピソードの順番を入れ替えたために、カンシとケイゴはあのステージの後でどんな気持ちでシリアスやってるんだろう、とはちょっと思ってしまった。カンシとケイゴのステージはいたたまれない空気が実によく表現されていて、演出とキャストの皆さんグッジョブ。
当方原作ファンなので不満もなかったわけではないが、一話複数エピソード構成で少しでも多くアニメ化をという方針は嬉しかったし、エピソードの順番の入れ替えたことによる面白さもあったし、順番の入れ替えたことで起きる矛盾や齟齬の手当ても概ねできていたと思う。
1クール目のOP(特に映像)とニコに川口莉奈さんというキャスティングは手放しで絶賛しちゃう。この二点だけでもアニメ化されてよかったと思う。第二期も楽しみです。
当方原作マンガのファン。故にこの感想はかなり辛めである点留意されたい。
まず、ストップモーションアニメのED映像はとてもよい。本作は石森プロと東映の協力必須なので、ちゃんと許諾を得てオリジナルの映像や音楽を使っているのはよかった。
柴田ヨクサル氏の絵柄の再現度は低い。特に私が大好きなあの正面顔の目力の強さが全く感じられない。目が縦に広過ぎるのか? ユリコの目も丸過ぎる。
現在の話をやる前に、原作だと第30話だった過去話を第1話で長々とやるのはどうなのか。タックル登場を第2話に持っていくための尺調整なんだろうけど。原作だと女子の側がバツゲームであることを最初に断ってから告白だったのにそれがなくなってて、ちょっとニュアンス変わってない?
モノローグも結構削られてる。「それ以来父親に会っていない」をなんで削った? 一応そうと察せなくはない演出はされているけど。
本作はここから想像もつかないところへ爆走していくので、興味を持たれた方は是非原作を。