米澤穂信原作の日常の謎。
韜晦しきれない主人公コンビ、小鳩と小佐内さんのあれやこれやを描く。
氷菓と比べると小鳩のキャラがイマイチ得意になれないところではあるが、アニメは純粋に楽しめた。
小佐内さんのキャラデザが良く、毒々しく煌めく瞳の色と鋭い目元が、彼女が捕食者であることを端的に現している。
また、エピソードごとに切り替わる私服のデザインも凝っていて可愛い。
推理パートで岐阜の街並みや河原を心象風景的に用いる演出や全体的に淑やかなBGMが、喫茶店にいるような穏やかさと独特の浮遊感を与える。
小鳩にまつわる1話のアニオリ(||実家が和菓子屋||)は春夏では大きなギミックとして機能しなかったが、あれは小佐内さんと小鳩の距離感、あるいはパーソナリティの比喩(決して同一視できるものではないが、同じカテゴリに属するもの)だと解釈している。
秋への動線もしっかりと敷いてあり、続きのアニメ化も楽しみだ。