永く孤独な戦いの果てに
TVシリーズの総集編の後編です。
人魚の魔女を倒したあとにお墓のシーンがありますが、ここは長い映画のために一息入れてくださいという休憩ポイントのためわざと入れてある閑話休題シーンだと感じました。
実際長い話ですので、このシーンの荘厳さがあるのとないのとではテンポに休憩がなくて観てて辛かったように感じました。
10話だけそのまま音声再録もなしで流したことにより過去のエピソードという強調がされていて良かったです。
10話部分の編集に手を入れる隙がなかったかもしれませんが、何度見てもほむらの過去話の構成は見事でした。
一見この総集編にみえるこの劇場版、実は本編の時系列にそのまま組み込むことが可能だと考えられるポイントがあることに気付いたであろうか。
至るところにあるTVシリーズよりきらびやかになった建物、新録されたセリフや演出は全て夢として、主観的にほむら自身によって盛られた描写には合理的な説明をすることができます。
EDではわざわざ魔女文字のテロップを用意し、流れるシーンの背景では現在進行形として複数の眼に囲まれて眠らされているほむらの姿を確認することができます。
この前後編は、実は暁美ほむらがある存在によって見させられている「夢」という解釈ができるのです。
本作は.総集編という体をとった紛れもないこれはTVシリーズの"続編"の映画です。
新しいことをやろうというスタッフの気概がこれでもかとこの総集編にも表れているところが素敵な映画でした。