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全体
良い

題材は凄くよく取材してあるように思う作品。
劇場版作品ということで戦闘シーンの迫力も音響もこだわりが見える。
ただし、現実世界の視覚を使ったオーディナルスケールというゲームの仕様、オーグマーという機器の設定など見ていて「おや?」と思えるような要素が散見して設定面ではそこまで楽しめなかった。
上映時間2時間に収めるために大人の事情でごっそりカットしたのだろう部分は後々までにモヤモヤが解消されないままストーリーは展開されていく。
良い点をいえば、キリトやアスナだけではなく、他のSAO時代からの仲間の会話はとても楽しめた。
特にALOの部屋でのアバターチャット部分は楽しくみることができた。
オーグマーは絶対安全を広告していたくせに、また何度目かのリアルの身体や脳に障害をもたらすような事件を起こして、企業イメージを傷つけているのだがどこでその事実を隠蔽しているのか問題は根深いように思う。
周辺機器オーグマーがダメなのではなく、プレイヤー側のマナー違反について企業も責任をとらなくてはいけない事実(例えば公園でゲーム中に怪我をしたクラインたちの事件は表立てすれば次回開催は中止にという判断もありえる)の隠蔽は非常に難しい。
あれだけ人が騒げばARをしていない人たちのクレームもあるだろう。
運営側には対策も何もなく不干渉…という風にしてもらわないと1プレイヤーであるキリトたちの行動は無駄になってしまう。そこに作劇の不自然さはぬぐえない。
一つ良かったと思う点は、キリトさんがオーディナルスケールランキングではそこまで目立ったプレイヤーではなくあくまで現実世界での謎解きに終始したこと。
SAOの記憶を狙うという敵の目的に関しては、またか…としか思わなかったが、2年間も仮想世界に閉じ込められて隔離されたまま死んだ娘のためにしたという動機は納得がいくものではあった。
やり方は荒が多すぎて笑えないレベルであったが。
ちなみに、キリトがSAOという作品で主人公でいられる大きな要素がAIに好かれているという点である。AIに好かれているからこそ事件の本質を見抜く探偵役ができるのだろう。本劇場版でも最大に利用して立ち回っていたのは面白かった。
終盤の戦闘ではSAO時代のデータのロードと称して最強装備の戦闘が見られる。
SAO100層の使われなかったデータが使われたというのもファンサービスで良い点だと感じた。
最後に…茅場明彦はネカマを許さない。つまりアバターの性別がそのまま現実でも女の子であることは保障されている。
クラインの望み通り仮想世界でも現実より遥かに女の子との出会いに繋がる要素があることになり現実より進んだ婚活ができるかもしれないと感じた。



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