前半はがまがま水族館にまつわるストーリー
後半はアクアリウム・ティンガーラでのお仕事ストーリー
前半が半分ファンタジーや青春ものを感じ、お仕事アニメという代名詞には?を感じていた。
ただ、がまがま水族館が時折見せる幻など、切なくも優しいストーリーがとても美しい。
はじめはくくるが若手館長の天才飼育員かと思いきや、
その実ただのいきもの好きの高校生。
気に入らないことは態度に出すし、
思い通りにならないと不貞腐れる。
だからこそ、がまがま水族館の窮地を泥臭く救っていこうとするくくるの気持ちが
周りの大人たちを少しだけ動かしていくのだろう。
一方後半はまさにお仕事アニメという感じ。
がまがま水族館の夏休み館長だったくくるが打って変わって新人営業部になってしまった。
これまでは責任者(形だけに近いが)だった立場が、ニューオープンの大水族館の末端になってしまったのだから
上手くいかないことや挫折は当然出てくるだろう。
さらになんだかギスギスした人間関係が余計に空気を悪くする。
短いパートながらもここの表現は社会の薄汚さが表現されていて、とても気分が悪くてよかった(誉め言葉)
ラストはお仕事アニメあるあるの、ハッピーエンドでもバッドエンドでもなく、いつもの日常の繰り返し。
きっとくくるは今日もティンガーラで新しい企画展示を残業しながら仕上げているんだろうと想像できる。