おい。第7話、めちゃくちゃいいぞ。
モノやカメラワークでキャラの内面が描かれるのが好きなんです。冒頭の噛まれてひしゃげたストローのカットから神回の予感はしていました。
自分なりに将来を見つめようとしているメンバーと何も先が見えていない自分。花音の焦りがこのストローに詰まっている。
「なにかしなきゃ!」という焦りからキウイに合わせてなんとなくで動き始めた免許合宿。バイクでどこか行きたい場所があるわけでもない。特に目的もない。
普段脳天気な花音も、少し真剣な表情。私はいったい何をしたいのか。もやもやしたものを抱えながらもバイクの実技は順調に進む。でもどうしても苦手な一本橋。幅数十センチ、長さ数メートルの金属の板を最後まで渡りきることができない。
なぜ?
『前を見ていないから』
やられた。怖くて近くしか見えなくて。花音の今の状況をバイクの実技「一本橋」に重ねた描写。うますぎる。すき。
サイボーグ姐さん()のアドバイスにより吹っ切れた花音はなんとか一本橋の実技試験を通過。と見せかけて筆記で落ちるという花音らしさ。何なの。すき。
それでも最終的には免許を取得でき、ワクワクでバイクをレンタルする花音。いざどこかに行こうとルート検索のアプリを開くも、検索ボックスの入力で立ち止まる。
『いったい自分はどこへ行きたいのか』
行きたい場所がない。やりたいことがない。わかっていても結局進みたい先は見つからないまま。まさに彼女の内面そのもの。入力に迷っているうちにまひるからの通知が届く。とりあえずまひるのところに行き、まひるを乗せてあてもなく走る。
『どこでもいい』
海に到着し、「この先」について話す花音とまひる。以前まひるが目標を見失っていたときに花音は言葉をかけた。「私のために絵を描いて」。まひるの世界を救った言葉がそのまま花音の世界を救う。「じゃあ私のために歌って」。なんてことだ。なんてことをしてくれる!すき。
流れ出すエンディングテーマ。夕日の砂浜。走り出す二人。花音はふとバイクの免許を取った理由がわかった。
『まひるを乗せるためだったのかも』
はい。無事にしぼうしました。
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バイク免許取ってから一年以内に二人乗りしたことで減点されるオチまでついてたw これ以上ないくらいに美しい脚本と演出でした。