清霞にやさしくしてもらって、せっかく美世の気持ちも上向いていたのに……
実家での日々は本当につらいものだったんだな。
一瞬で以前のふさぎこんだ美世に戻ってしまった。
清霞はどうするのかと思ったら……
手紙を書いて、来てもらえるようにいろいろ手配するのも面倒だろうに。
全部調べてわかっているから、自分で話す方法もあったのだろうけど、
美世をよく知る、美世も信頼していた花さんなら心を開くだろうし、話しやすい。
一番いい方法だったのでは。
美世が自分から、自分のことを清霞に話したけれど、当然、清霞はすべて知っていた。
でも、これまで本人に問いただすようなことはしなかった。
美世自ら話すのを聞いたうえで、受け入れた。
ふところ深いな……
価値がないと思っていた自分を、それでも受け入れてくれた。
嬉しいでしょう。
しかし、ゆり江さんすごすぎる。
清霞が実はやさしい人なのは、ゆり江さんの影響も大きそうだなあ。