星と街の光に惹かれている、灯りに誘われる虫のように、重力に牽かれるように。数多の感情の行き着く先が恋ならば、(街明かりは性で)天の河(星)が感情の流れだと思いました。
人が今日に満足していないから眠れないとしたら、吸血鬼が(夜)早起きするのはなぜなのでしょう、と疑問を書き浮かべて、見て思いついたのは、今日という日が満ち足りた日になる予感かもしれない、でした。
前半と後半で話の体感温度差がすごかったです。言葉にすると遊びと仕事になります。しかし、もっと違う違いにも思えます(それが何か思いつきませんでした)。その2つをつないだものが、コウの感情の揺れ動きだったのがなんとなく好きです。
今回わかった習性、感情の揺れ動きで味が変わる、…ここから、コウくんの血が美味しかったのはコウくんが起きていたから、という結論を考えつきました(今までは眠った後の、満足の残り香を吸っていたものの原液の満足で飲んだらそれはとても美味しそう)。つまり、他の人でも可能なことでした。とはいうものの、全く恐怖を覚えずに血を吸われることができる人が他にいるかといえば、そうはいないと思います。まして、楽しさを保持しつづけられる人は。
他には鏡に映らないこと、寝起きに夕方の日差しばっちり浴びていても全く問題ないこともわかりました(ねてる間日差しを浴びつづけてもおそらく大丈夫)。住む部屋の映る場所が増えたのも目に入って楽しめました(冷蔵庫と電子レンジはありました。食事はそこそこするのかどうか。書いてて冷蔵庫の中身がいざという時の血液パックの可能性も思いつきました。作品の風的にそういう方向には行かないかなと思いつつ行っても変に感じなさそうとも思います)。銭湯に入れたので流水は大丈夫そう、と後から思いつきました。
あらためて、コウのナズナに対する感情の揺らぎが素敵に印象に残った回で好きでした
(追記)髪を下ろしたナズナが魅力的でした