見納め(まだ上映されているところはあります)感想。映画館で観るべき理由が見つかりました。最後に見た映画館の音響がとても良く、キャラクターと音楽もとても好きになりました。
印象に残ったのは、エンディング前、最後の場面で聞こえるウタの声で歌われる「歌」の音です。残響音で映画館全体が振動して、ウタだけだった「歌」にウタとヒビキがいると思いました。生きるヒビキにとっていなくてもウタがいるように、そこで生きるウタにとってもヒビキがいると思いました。「歌」にヒビキが息づいているようで素敵でした。
ウタとヒビキがいる、という言葉では伝わらず、そういう音の解像度に合わせた調整で体感してこそ感じられる要素のある作品だと思います。
(こう言い表せば何事か伝えられるでしょうか)人はいつか死ぬ。いずれ死ぬ運命ならば出会わなければよかったのか。どう言えばいいかわかりませんが、生の肯定を含む、誰かにとって生きる理由になれる作品と感じます。それが何よりも好きな理由です。温かさを受け取りました。
追記
この作品の最大の魅力は全てに作用反作用があることだと思います。ヒビキがウタに「変なやつ」と言えば、ウタが影響を受けるだけでなくヒビキにも影響が生じます。アクションでもそうです。強く地面を蹴れば、浮いた不安定な地面は崩壊したりします。カイが足場になったように、受け止める意思(押す力)があって初めて均衡します。
あなたに会えたから私は私になれた。
人間には誰しもそのようなところがあると思います。私だけでは私になれない、いろんなものを見て、いろんな人に会って、知らなかった自分自身になります。多くの好きな作品に出会って今の私になったと思う私にとって、とても響きのある作品でした。
式守さんと互角(格闘ゲーム)のお父様(気配が薄い系、恰幅はいい)、お母様(うっかり不幸体質)とどういうなれそめだったのか若干気になる気がしたおふたりでした
猿風呂でルシウスを発見した温泉の管理人?さんの発音(演技)が面白かった
酒場に来た執政官の使いの「ルシウス・モデストゥス」の発音が好きでそこから(向こうだとどういう発音なのだろうと)気になった
巡遊記の前半の曲も好きだった
第一印象からとても強そうな式守さんがとても良かったです。たくさん人が出てきましたが、一番強そうでした。
身体能力関係なく2番目に強そうな策士?ハチミツさんが好きになりそうです。
泳げなくても海が好き。最終回に「好き」に戻ってくるのがなんだか良かったです。
浴衣を着た海夢に新菜にとって特別になった言葉「綺麗」を言えなかったのが、「特別」で、素敵でした。
前半から見入る絵が多くひきつけられました。リズきゅんになっていく過程が面白く(衣装だけだとわからなかったのが耳や歯がついてどれくらいすごいかわかって)、撮影ではこちら側まで楽しさが伝わってくる感じでした。コスプレした作品の穏やかさも手伝ってか(なんて後から考えると思います)、「大丈夫」じゃなかったところでも、お互いに思いと真逆の行動をとってしまうことなく動けなくなったのが、なんだかとても良かったと思います。すごい回でした。