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全体
とても良い

ダブルセブン編前の話となっているので「追憶編」「来訪者編」の物語やエピソードを踏まえた内容になっています。原作未読な方はわからないシーンも幾つかあると思うので、その点ではアニメ勢不遇だったなとは思いますが、原作ファンへのリスペクトと考えると嬉しい内容であったと思います。

さて、物語ですが個人的にはかなり好みで原作のストーリーを破綻させることなく、しっかりと時系列に組み込んで物語を組んでいながらも、主要キャラクターが活躍出来るシーンをつくれており、かなり良い物語だったと思います。元々、魔法科高校の劣等生という作品はかなり詳細なところまで設定が考えられており、(ワンピースのような作り込まれた設定ではなく)現実でもし魔法が存在していたらという設定でシュミレーションをしているかのような、かなり現実に寄せているSF魔法作品ということもあり、辻褄を合わせて原作の時系列の中に物語を改めて組み込むのはかなり困難なことかと思います。それを実現出来たのは、佐島勤先生の実力あってのことだなと強く思いました。

間違いなく、この作品は不満点の少ないとても素晴らしいクオリティの作品であったと思いますが、先程も述べたように現実を忠実に再現した世界観であるため、劇場版独自の世界観とエピソードを組み込んで、アメリカVS日本!!とか戦略級魔法の撃ち合いバトル!!なんていう題材でド派手に物語を盛り上げることは難しいわけなんですよ、その為おそらくこの作品は傑作にはならないと思います。間違いなくこの作品は劇場版に向いている作品ではないので。ただ、この世界観でここまで面白く物語を展開させたのは素直に素晴らしいと思うし、出来得る限りで間違いなく最高のクオリティだったと思います。長々と語りましたが、つまり最高だったということです。



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