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全体
良い
映像
良い
キャラクター
良い
ストーリー
良い
音楽
良い

途中まで、具体的には10話まではすごく良かったが、最後の着地はダメダメだった。そのため名作とは言い難いかな。

途中まではふとした拍子に泣きそうになるくらい感情移入していた。絶対来るって分かってるド直球な展開がそのまま来る作品なんだが、それでもなお感動してしまう。分かっている展開なのに泣きそうになってしまう強さがある。
亡くなった妻が別の家の子供に憑依するという話で、うちの子が別の人格に入れ替わっているのに気づく展開はもう確定したものなんだが、それをすごく効果的な場面で入れてきて、心が締め付けられるシーンに見事に料理できていた。他にも、元の子の人格を乗っ取ってしまったことに対する謝罪や、成仏するために娘の結婚式の予行演習をするところなど、約束された展開を一番効果的なところに差し込んでおり、だからこそド直球の良さで心を揺さぶられた。客観的に見たら、元の子の人生を考え居なくなるのが大正解だが、当事者の立場になったら、このひとときの夢に長く浸っていたいよね…。どちらの立場も共感できるから、自分だったらどうするんだろうと考えさせられる作品でもあった。最強のテーマを選定し、それを一つも外さずに描いている強さを感じたね。

ただ、最後の落とし所はダメダメだった。妻の未練を断ち切り成仏させるために、夫が独り立ちをする姿を見せるという展開。その手段として、愛していない女との偽装結婚を遠巻きに見せることを行ったのだが、流石に煮え切らない結末でガッカリした。妻とちゃんと話し合って成仏する展開を見たかったな…。偽装に気づいたら悪霊になって戻ってくるぞ。

というわけで、最強のテーマを外さずに描き最高の土台づくりはできたのに、最後の着地は全然ダメだった。でも、途中までは本当に良くて、俺ってこの手のハートフルアニメが意外と好きなのかもと気づかせてくれた作品でした。

少し思うのが、アニメよりもドラマの方が映える気はする(ドラマ未視聴)。でも、貴恵を演じ切れる小学生なんているのかな?



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