峰不二子が主人公の作品。
不二子らしく偽り・嘘・騙し、そして、愛憎が
物語全体に散りばめられている。
個人的には本筋よりもサイドストーリーが好みで
本筋に関係ないキャラクターほど魅力的に見えた。
特に4話と7話が面白く感じた。
終盤の展開は、謎が解ける面白さはありつつも
この作品を見ようと思う人の求めるものと
少し違ったんじゃないかなと思ってしまう。
ただ、音楽も全体的に秀逸なものが多い。
画も影の表現が美しかった。
この出来事がなければ
鬼太郎は生まれないがゆえに
絶対に我々の望んだ展開にはならない
という悲しさが胸を締め付けてくるそんな作品。
鬼太郎の誕生シーンは知っているだけに
ここからあそこにどうやって繋げるんですか?
という疑問が冒頭から付きまとったが、
その謎には完全に回答していたので良かった。
肝心なところはちゃんと外していたが
まあまあグロイ描写もある。注意。
想像力豊かだと大ダメージ食らいそう。
あの人のアクションはあってしかるべきなので
期待していたがあの人がバトルシーンを
繰り広げてくれるのが嬉しくもあり悲しくもあり
という不思議な感覚を覚えてしまう。
水木の過去から来る人となりと
その成長があまりにも切なくもなるのも不思議。
悪くはない作品に思った。
このアニメに関しては原作そのままをアニメ化すれば
よかったんじゃん的な感想も多々見かけるし
個人的にそれもアリだとは思った。
ただ、マスターが棒立ちになりやすいのは
EXTRA原作では免れない部分のため、
Last Encoreの描写は、何か手を加えなければならない
という前提があればその中では最善の選択だったように思う。
手を加えたお陰でアクションはより大胆になり
画的な面白さは原作よりは増えたように思う。
だがそれでも、率直な感想としては
EXTRAはEXTRAでLast Encoreの
前か後にダイジェストでも良いから
アニメ化して欲しいとも思った。
新しいキャラクターの登場も見られたが必要だったのか
よく分からないところが残念だった。
ドラマCDで補完されているそうだが...。
原作絡み以外では、
エンディング映像はほぼ静止画だが
話を追うごとに変化したのが良かった。
その反面オープニング映像がそこまで
代わり映えがしないのが惜しい。曲が良いだけに。
ストーリーは悪くはない。
前述の新キャラの部分を除けば
物語はしっかりしている。感動できる部分はあった。
これはこれで良いので是非とも
EXTRA Record発売の暁は原作準拠のアニメ化を
30分か1時間のダイジェストでも良いので
やってほしいと思う。
そうすればLast Encoreの評価も
また変わってくるのではないかと。