待ってました!と言いたくなる第二期が遂にスタート。
キシリカのシーンだけコミカル度合いが凄まじい画になっているのに、それによって全体のバランスが崩れていないのは凄いなぁ…
また、ストーリーも要所を抑えつつテンポよく進むのだから堪らない。あと、EDの空気感がとても良いですよ……!
ヒトガミが語るのは「物事は結果が全て」、ルディが手にした予見眼は結果を見通すもの。けれど、結果よりもルディやルイジェルドそしてエリスが気にしているのは過程だね
結果の為なら何をしても良いとは思っていない。だから過程に思い悩む
ルイジェルドに一発入れ大喜びしていたエリスが、ルディに負けた事を過剰に悔しがるのは負けるまでの過程が無い点もあるのだろうね。
ルディがエリスに組手で勝てる要素なんて無かったのに魔眼を手に入れ、いきなり結果に届いてしまう。自分の努力という過程を無視しているからエリスは機嫌を損ねてしまう
また、ルディは金の工面の為に杖を売ろうとするが納得していたわけではないし、ルイジェルドもそんな遣り方は納得できない。ルイジェルドが諭すのはルディが杖を貰った過程やそれによって間違った結果を導くだろうという点
彼らに必要だったのは金が手に入る結果ではなく、どうやって海を渡るかという過程を話し合う事だったのだろうね
あっさりルディの近くまで追い付いたと思ったらニアミス続きのロキシー。彼女がルディと再会するのってもしかしてまだまだ先?。だとしたらシルフィ達との再会も…?
家族や仲間との再会という結果が待ち遠しい中で現れた謎の男。彼の登場はルディ達にどのような過程を齎すのだろうか?
生きてた!あの5人が生きてた!
いや、第一期ラストの描写からてっきり全滅したものと思いこんでいただけに、この展開は驚き。一見、ご都合主義的であるけれど、死の世界に突き進むしかなかった彼らに生きる道が残っていた点をとても嬉しく感じてしまうね
共和国軍が掲げる道理に従わず孤軍奮闘するレーナの傾向は更に強まっているね。
一房だけ染めた髪は見た目だけ綺麗な世界に染まりきらない自分を体現しているかのよう
変わらない絶望的な戦況、それを前にしてもシンエイ達から遺された物を胸に戦い続ける彼女の行く先が気になるね
連邦に受け入れられたシンエイ達、状況をあまり喜ばしく思っていない?
エルンストは彼らが戦場しか知らないからだと解釈しているけど、都合よく自分達を助ける存在への不信感が有るように見える
連邦の風景は理想そのもので、自分達に共感してくれる声もある。でも、それを居場所とは思えないのだろうな
エルンストがこだわる人の理想。この言葉は第一期8話の共和国理念を思い出させるね
あれも結局は自分達の利と欲の為に聖女を処刑した事で理念は地に落ちた
今回はシンエイ達を助けるものとなった理想。けど、いつまで理想が味方で居てくれるのか、そしてシンエイ達はそれを受け入れ続けるのか。一抹の不安を感じてしまうね……
不良ぶるのも優等生ぶるのも定められた努力に則っての結果。認められても満たされない、単調で深みがない世界。
それが変わるのは肌色の下地に緑が有ると知った瞬間から。運命のような出逢いによって八虎の感情が変わっていく流れは良いね
空の青さの深さを知り、美術が才能だけで成り立たないと知り……
そうして描き上げた複雑な青で構成された絵は、けれどそれだけを持って八虎を変えてはくれない。本当に八虎が変わるのは好きの気持ちによって。止まる事を知らない衝動によって深められていく絵と手は八虎の感情の複雑さを明確にさせていく
何をすべきか判っているし、定められたノルマも知っている。その上で「美大って、俺、入れると思います?」と聞いた際の八虎の表情変化とその直後の覚悟はとても素晴らしいものだね
200倍の狭い門。ヤバいと判っていても止まらない八虎の心臓がこれから彩っていくだろう複雑な色の数々が楽しみになる初回だったね