話題の“体感型”動物図鑑が劇場アニメ化!
動物人間たちの青春を描く、骨身に沁みる学園コメディが誕生
動物たちの体のしくみが、人間の体を変形させることでよくわかる
動物図鑑「カメの甲羅はあばら骨」。
インパクト抜群な動物人間が話題を集めた本作が、
動物園でもアマゾンでもなく“ごくごく普通”の高校を舞台に映画化!
声の出演には、若手実力派俳優の清水尋也、磯村勇斗、
人気声優の江口拓也、野津山幸宏、アイドルグループ「アンジュルム」の上國料萌衣、
人気オーディション番組出身「OCTPATH」の栗田航兵、四谷真佑。
お笑いトリオ「トンツカタン」の森本晋太郎、
そして、ベテランカメレオン俳優のでんでん。
監督は、ショートアニメ「貝社員」を生み出したモリ・マサ。
脚本に「チーム・バチスタ」シリーズ、「時効警察はじめました」の田中眞一。
各界の才能が結集し化学反応を起こし、唯一無二の劇場アニメが誕生します!
前半がとても…とても!!!キツかったです。特に最初の骨讃美歌は、もうやばいところに来てしまったのでは?(これは本気で逃げだしたほうがいいのでは?)と全力で後悔しかけました。しかし後半、音楽(体が動かしたくなるリズム)に関しては意外に、面白かった、ような気がします。
本物の陰キャ(作中の言葉で言えば「6軍」)が見たい人は(例えばぼざろは陰キャでも上流…と思ったりしました。本物の陰キャは語りも面白くないといいますか、つまり主人公の語りからつらかったです)。作中の描写よりもかなり抽象的になりますが、陽キャの底辺と陰キャの底辺が同じパイ(中学校内ヒエラルキー)を食い散らかしているような地獄だったと思います。中学校ってこんな感じだったでしょうか?そうだったような気もします。
そういえば、始めは個性的な骨の、骨から想像する印象からは思いもよらぬ個性が見られるのではないかと思って見に行きました。そしたらライオンはライオンのような、亀は亀のようなコテコテのキャラクターとヒエラルキー(階層固定社会)が示されてしばらく、だいぶ長く困惑してました(生徒会長を目指すライオン寺のデザインは結構好きです)。最初のほうの描写をうまく拾えていないかもしれません。
音楽(リズム)に関しては、底辺がこそ響くものがあるような、間違えてばかりで勇気の一滴も出てこない(そして勇気が出せたからといって事態は好転しない)でもなお、何事かを動かすことができるような、そんな力を音楽に感じさせるものがありました。うまく言葉になりませんが面白かった気がします。
見終えたあとは、「武士の一分」という言葉(作品ではなく言葉として)が思い浮かびました。ここで言う武士とは上等なものではなく、殺人という最大の禁忌を冒す生業の者がそれでも冒しがたいと思う領分、を指しているのだろうかと考えました。