6話までならほんとに面白かったが、広げまくった風呂敷を畳めたとは言い難い締めだった。起承転結の「起承」は完璧でその後が微妙な作品
話を面白くする要素が詰め込みまくっていて前半はすごくワクワクした。現実生活が終わってる人々がゲームの世界で仮初の姿を演じる世界観。そこでたまたま集まった、現実世界では崩壊している家族の仮初の居場所。その世界に現れた、現実に干渉してくる謎の敵"黒い鳥"。それを予言してたお父さん。お母さんの居場所、妹の過去。気になることだらけで視聴意欲が掻き立てられた。
そしてなんといっても6話。ここ最近で一番驚いた回かもしれません。ほんと彼方のアストラ以来。見方が180°変わる回。皮肉がすぎる。とまあ、6話までならほんとトップクラスの面白さ。
ただ、終わり方が…。後半にとんでもない展開になって、見応えはあったけど、雑に風呂敷畳んできたなと感じた。1話の中でいろいろ起きすぎてて気持ちがついていけなかった。
そして何より、この作品の一番の肝である「家族」というテーマが綺麗に消化しきれていないところが一番の不満点。親父が糞野郎すぎて、最終回にヒーロームーブをしても全くカッコいいとは思わなかった。主人公が親父に手を差し伸べる理由も、もっと家族愛側面強いもので見たかった。まあ、あそこまで崩壊したら修復無理だとは思うが、「リアルが崩壊した家族がゲーム内で再び家族になる」ことをテーマにした作品が、結局家族愛にならなかったのは残念。
というわけで、前半はワクワクしたけど締め方はうーん…な作品でした。この作品のテーマが綺麗に消化されなかったのはほんと残念