ぶっちゃけ、この父親はどうかと思う。
事情があったにせよ、家庭を顧みず妻の葬式にも来ず、謝りもせず、家を焼いたのは逃げだとまで息子に言う。ウィンディの祖母に対しても、嫌な伝え方をする。
碇ゲンドウっぽいと言うか、とんでもなく不器用と言うか。
エドがかつて試みた母親の人体錬成は、途中まですら上手く行っていなかった。髪色や骨のサイズが違っていたということは、用意した人体の構成物質と母親のユニークな要素(例えば遺伝子)を紐付けることが出来なかったってことなのだろう。
金属元素などの無機物は化学的に結合させると同じ性質の、実験による再現性のある合金が出来る(ただこの作品の錬金術はある無機物を構成元素が異なる無機物に魔術的に再構成できてしまう)。けど、生体は物質を寄せ集めて合成しただけでは遺伝情報まで再現出来ない。
現代の科学なら、ゲノム編集、クローン合成の領域だけど、それでも記憶や人格までは再生出来ない。
死んだ人間を人体錬成で蘇らせるのは不可能だが、真理に引き摺り込まれたアルの肉体を呼び戻すことは出来ると。
ただ、バリー・ザ・チョッパーの肉体は魂と別に存在したが、別の魂を無理矢理埋め込まれていたせいか、再結合するのは難しそうだった。まだ何か謎がありそう。
ダメおやじなりに息子を導く
ピナコばっちゃんは、土掘りはしなかったのか。