二十世紀最後の夏。その日人類は、地球という惑星の支配者が自分達だけではないと知った―――。
巨大生物「怪獣」の出現と、その怪獣をも駆逐する究極の存在「ゴジラ」。半世紀にわたる怪獣との戦争の末、人類は敗走を重ね、ついに地球脱出を計画。そして2048年、中央政府管理下の人工知能による選別を受けた人間だけが恒星間移民船・アラトラム号で11.9光年の彼方にある「くじら座タウ星e」を目指し旅立った。しかし、20年かけてたどり着いたタウ星eの地球との環境条件差は、予測値を遥かに上回り、人類が生存可能な環境と呼べるものではなかった。
移民船に乗る一人の青年・ハルオ。4歳の時に目の前でゴジラに両親を殺され、20年の間、地球に戻りゴジラを倒すことだけを考え続けていた。移民の可能性を閉ざされ、生存環境も劣悪となった船内でハルオを中心とした「地球帰還派」は主流となり、危険な長距離亜空間航行を決断し地球を目指す。
だが、帰還した地球は、既に二万年の歳月が経過し、地上はゴジラを頂点とした生態系による未知の世界となっていた。
果たして人類は地球を取り戻せるのか。そして、ハルオの運命は―――。
意外と面白かった
集中して見てしまった
最初に倒したのはミニラってことなのか?
続きが楽しみ
ゴジラをはじめとした様々な災厄が一気に襲ってきて、ひとたび地球を脱出した人類が新天地を求め宇宙をさすらったのち地球へ帰還しようとする…。状況説明(と続編のための伏線)をオープニング10分に収めるため序盤の情報量がすごいが、後半のゴジラとの戦いはシンプル。
観る前は、ゴジラをアニメでやる事への不安があったんですが、フルCGが頑張っていてゴジラの巨大感もアクションのスピード感もかなり表現されていたと思います。
いい引きだ。序章としてはナイスな感じだね。あれくらいで終わりはしないのだ。怪獣の活躍は次回からかな。
続きものだとは知らなかった。ゴジラよりも宇宙人の印象が強い。
結論から書くと、端正に構築された未来SFで、十分に楽しめた。ただ、ゴジラの「目」が足りない。
今、怪獣対超兵器を子供だましでなくやろうとすると、世界観も映像も、このくらいの作り込みが要求されるのだろうな、と感じた。日本の実写映画でやれる気がしない……。この方向性は、アニメに任せた方がいいんじゃないかな。
最初のうちは情報量が多くてついていくのがたいへんだったが、地球に帰還してからは「どうやってゴジラを倒すか」に焦点が絞られるので、アクションに集中できる。ゴジラは「本当に倒せるのこれ」な強さで、最後までハラハラ。個人的には多脚戦車が出てきて大喜び。
しかし、存分に怪獣対超兵器をやっているはずなのに、怪獣映画感、ゴジラ映画感が薄いと感じる不思議。なぜだろう?
本作のゴジラは、キャラか舞台装置かという軸で言えば、他のゴジラ映画と比較してかなり舞台装置に寄っていると思う。それが端的に表れているのが、ゴジラの「目」が見えるカットが非常に少ないことである。
人は、相手の目を見ることで、人となりを知ろうとする。それが怪獣の場合も、我々は無意識のうちにそうしているのではないか。頭にゴジラを思い浮かべるとき、作品毎に微妙に姿が変わっても、いずれもあの「目」が強烈に印象に残っていることに気づく。もっとゴジラをキャラとして押し出したもよかったのでは。
あと、本作のゴジラはムキムキの筋肉オバケみたいで、ちょっと自分の好みからは外れるかなあ。
とはいえ、次はまさかのゴジラ対アレになるようだし、つづきを楽しみに待ちたいと思う。