ストロボエッジ、アオハライドで知られる咲坂 伊緒先生の三作品目の作品
恋愛作品には珍しく同じ相手に振ったり振られたりされながら少年少女4人が成長していく
少女漫画が好きな引っ込み思案の子と転校続きで自分の意見をしっかり言う子が全く違う価値観で描かれる恋愛に対しての姿勢にいろいろ考えさせられる。
作品としてのメッセージとしては自分の気持ちにもっと素直になろうよってことなので、相手のことに気を使いすぎて自分の心に正直になれないような人や向き合いたいことから逃げてしまっているような人が見ると勇気が貰えると思う。
最後に挿入歌の使い方が素晴らしい、曲が最高でした
安心と信頼のA-1 Pictures制作。
お互いに片思いし合ってる男女4人の甘酸っぱい青春模様が眩しかったです。
ストーリーは王道な少女漫画ですが期待通り胸キュンさせてくれる良作でした。
アオハライドの作者ということで青春(恋愛)してるねえという感じ。女の子が2人とも萌えで良かった。メインの4人が、由奈(茶髪、夢見がち)・朱里(黒髪、義姉)、理央(金髪、義弟)・和臣(黒髪、幼馴染)。朱里と理央は姉弟なのに髪色違うし血の繋がりはなさそうと思ったので案の定。
理央の朱里に対する恋愛感情は執着へと変化してて、キスでお終いになった感じかな。由奈はおどおどしてる印象が強かったけど、芯が強くて、振られてもまた告白するのはすごいと思った。結ばれて何より。少女漫画の願望はガキっぽいと思ったが、待つだけじゃなくなったよね。和臣は映画の夢を諦めずに京都に行くし恋愛も諦めないということだが、遠距離恋愛かな。落とし所としては仕方ない。告白実行委員会も映画監督で遠距離恋愛になってるし、いちご100の真中淳平も映画監督を目指してたよなあと。
「なかったもの」にしてしまったあの瞬間-。そんなスマホを水溜まりへ放った場面から始まり、後々その表情の意味が分かっていく構成がほんと気持ちいい。
キャラクターから見ると人見知りで自信のない少女が自分に自信を持ち成長していく。そして、そんなヒロインを発端に回り出す恋の歯車に見ていてキュン死しそうでした。
絵だと、やはり由奈と理央の告白成功シーンが印象的。階段の上下から迫る二人。溢れていく想いはシャボン玉に乗せて爆ぜていく末に抱きつく二人。見つめ合い、言い放つ言葉。最高でした。
それこそ、その前に振られると分かって告白して振られて、、、という流れがあった中での相思相愛展開には思わず癒やされました。
それにしても、朱里ちゃんの方が主人公だったことに気付いたのはEDテロップ。なんか由奈のおまけみたいな気分になってしまったなと個人的な感想。もうちょいなんとかなったのでは?とそこだけ少し残念。(もちろんこじれた恋愛模様から家族愛の再構築まで仕上げたストーリーには脱帽ですが、その辺は原作が連載漫画だから仕方ないのかなぁ。)
ただ、全体にも久々に見応えのある完成度の高い本格派青春恋愛映画でした。絵にスタッフさんの想いを感じられて最高でした。