第四話で脱落。
映像は美しく、BGMは最高、雰囲気も非常に良くて、今まで知ることのなかった世界が肌で感じられそうな気配はある。
だがファーティマという実在の人物をそのままモデルにしながら、史実では特に記録がないにもかかわらず、ありがちな復讐劇に仕立て上げてしまったのがとても引っかかってしまった。
カメラのレンズとなる主人公を復讐者にしてしまったことで、モンゴル側の人物像も歪んで見え、必要のない悪者を作り出してしまっているように見える。
もともと復讐譚がやや苦手なのもあるが、主人公が復讐の炎を燃え上がらせるたびに実在のファーティマという人物を捻じ曲げてしまっているような感覚に陥り、見ていることに集中できなかった。
これが架空の主人公だったり、ヴィンランドサガのように名前を変えて別人であると示していたり、Fateシリーズのように原型をとどめない魔改造をされていたりするのならともかく、歴史上の偉人をたくさん出して、雰囲気としてもかなり歴史考証や文化考証をしっかりしていてそうな中に、しれっと復讐者ファーティマを置いてしまうのはかなりの誤解を招きそうな作品内容に思える。
歴史ものである以上ある程度のフィクション要素は仕方ないが、実在の人物の幼少期をまるっと創作した上に、復讐という強すぎる動機を人物の核として据えてしまうのはいくらなんでもやりすぎではないかと感じる。
また、周りが史実に忠実なだけに、肝心の復讐という動機がフィクションとして浮いてしまいとても空虚なものに見えてしまう。
ファーティマという人物があまり知られておらず、前半生の記録もほとんど残っていないのをいいことにさまざまな想像を巡らせるのは結構だが、その方向性として復讐を選んでしまった結果、いろいろな人たちを貶めることになってしまっている作品であるように感じた。
非常に残念。
あとなんでここまで雰囲気作りを徹底しておきながらOPとEDがひねりのない邦ロックなんだろう?