趙姫(政の母)と幼少期の政が趙に置き去りにされたのは史実らしく、趙は二人を探したが上手く潜伏したため見つけられなかったとされる。けれど、秦の昭王が崩御すると当時の国際信義上、趙は仕方なく趙姫と政を秦に返したとされているので、脱出劇があったわけではない。ただ、取り残された親子が潜伏していた時期もあるので、相当過酷な状況下に置かれていたことは確かだと思う。
趙側にしてみれば、長平の戦いの恨みが秦にあり、後に秦王となる政と太后となる趙姫にしてみれば、趙に対する因縁は深い。ので、趙と秦が融和することはまずあり得ないという戦国時代後期の状況が読み取れる。
このキングダムでは、闇商人を束ねる紫夏が政を逃がすというドラマティックな展開が作られていて、面白い。