呉鳳明は師匠の霊王を捨て石にして生き延びたか。
魏火龍を軽く扱っているとしたら、魏の命運が長くはないことを象徴的に描いているという印象。
この時期、趙は李牧と龐煖ぐらいしか人材が居ないのに、趙王が凡庸で人を見る眼がなく、後に戦国四将に数えられる名軍師・李牧を権力から遠ざけたのは非常に不味い。
太后と嫪毐(ろうあい)、ついに出て来た。呂不韋と太后、嫪毐は勿論繋がっている。そして、嫪毐が宦官ではない(去勢されていない)というスキャンダルがある。史記によれば、巨根で絶倫の嫪毐を表向きは宦官として呂不韋が太后に送り込んだとされる。これは太后と男女の関係だった呂不韋が距離を取り、嫪毐に籠絡させて間接的に太后を御するための策略だった。嬴政からすれば、そこに宦官勢力と太后派、呂不韋陣営を一掃する隙が生じる。呂不韋は己れの野望のために自ら危ない橋を渡っている。