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とても良い

やっぱ左之助は最初から津南に諦めさせるつもりだったか。
今を生きるを説く左之助の口上が説得力あった。
明治初期は全国に不平士族が溢れていて、大小の反乱もあった。赤報隊は年貢半減令を建白し、新政府もそれを認めたが、後に年貢半減が不可能と判明して密かに撤回した。赤報隊は撤回を知らされずに年貢半減令を掲げて各地を回り、新政府は赤報隊を官軍と認める文書を発行しなかったため、偽官軍とされて相楽総三らが処刑された。この話だけを見ると新政府の捨て駒にされた悲劇の草莽隊の一つと考えられるが、赤報隊の相良は大政奉還前の薩摩藩やその後の新政府からの命令を無視して独断専行で軍事行動を行い、沿道の農民や豪商からの軍資金掠奪も行っていたので、実態として理想と行動が一致しない偽官軍的な面があった。その点で、この作品はいささか赤報隊と相良を美化していると言えるけど、原作執筆時点ではあまり赤報隊の負の面が知られていなかったかも。とはいえ、赤報隊は昭和初期に生き残りの子孫など関係者の奔走によって政府から名誉回復されている。
ペンは剣より強しとも言うし、テロリズムより絵草紙新聞の方が意味はあるよな。何事も一気に進めると代償が大きかったりするし。
志々雄の名前が早くも出て来た。



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