中世のイラン北部。歴史的には何千年に渡ってペルシャと呼ばれる土地だが、この物語の開始時はゾロアスター教ではなく既にイスラム化されている。
美術が素晴らしい。
時代的に、モンゴル帝国の侵攻の時期よね。
この時代のイスラムは、最先端の学問があった。エジプト、ギリシャとローマの学問も、イスラムが発掘・研究して西ヨーロッパに伝えた。当時、西ヨーロッパは暗黒の中世と呼ばれた時代で、ゲルマン人の台頭以降、古代ギリシャやローマの文明の多くを忘れ去っていた(キリスト教化が進んだことも影響している)ので、敵対しつつもイスラム圏から逆輸入していた。
12〜13世紀、モンゴル帝国は当時世界最強の騎馬軍団を率いてユーラシア大陸を席巻した。多くの民族が滅び、呑み込まれ、蹂躙された。が、チンギス・ハーンの後代になると版図が広すぎるため、現地の文化や制度、宗教を容認しながら、数国に分かれて統治するようになる。
イスラム社会の学者の家で、奴隷として育ったシタラ。幼少期に教養に触れたことは大きいね。この先、壮絶な悲劇や苦難があろうとも、そのことが生きる道標になる。
シタラに多くの影響を与えたムハンマドは、根っからの学者肌だね。イスラム教祖(預言者)のムハンマド(6〜7世紀)と同じ名前だけど、現代と同様にイスラム圏では珍しくない名前だろう。