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とても良い

第28話「1つのことだよ」

大会を控えた女子バスケ部。
千夏がチームメイトを励ますも、「みんなが千夏のように努力できると思わないで」と返されてしまう。
ここでも、夢佳が以前言っていた「努力できる才能」という言葉が重なった。
千夏にとっては当たり前のように続けてきたことでも、周囲から見れば決して当たり前ではない。
そして、こういうときに夢佳がそばにいてくれたら……とも思ってしまった。


大喜との朝練についての会話も良かった。

「サボりたいと思うことはないの?」
「布団から出られない日もあるけど、ちょっと先のことを考えると起きられる」

そんな大喜を「真面目だな」と評する千夏。
真面目な人同士が、お互いを真面目だと思っているのはちょっと面白い(笑)
でも、この会話で思い出したのは、夢佳が千夏に同じようなことを聞いていた場面だった。
ちゃんと繋がっているんだよなあ。


そして、ようやく向き合う千夏と夢佳。
夢佳にとって千夏は、自分を慕い、追いかけてくれる存在だった。
最初はそれが嬉しかった。
けれど、自分のバスケへの熱が冷めていくにつれて、変わらず努力し続ける千夏がまぶしくなっていった。

「私はそんなにカッコいい人間じゃない」

憧れの存在であり続けることが、いつしか苦しくなってしまったのだろうか。
夢佳に憧れていた千夏。
そして、千夏に憧れていた夢佳。
二人を引き寄せ、強く繋いでいたのはバスケだった。
だからこそ、バスケを続けられなくなった夢佳は、その先も千夏とうまく付き合っていく自信を持てなかったのかもしれない。


中学最後の試合が終わった翌日も、変わらず練習を続けていた千夏。
一方の夢佳は、試合が終わったことに解放感すら覚えていた。
きっと、その頃にはもう、二人のバスケに対する思いは大きく離れていたんだろうね。
夢佳は千夏から距離を取った。
自分がいなくても、千夏にはバスケを続けてほしかったのかもしれない。
それなのに、大喜と遊んでいる千夏を見てショックを受けた。
自分が憧れた千夏は、バスケに夢中で、他のことには見向きもせず、ひたすら努力し続ける人だったから。
でも、千夏は「違う」と言った。

「他のことじゃなくて、私にとっては1つのこと」

ここが今回、いちばん印象に残った。
夢佳は、千夏の強さを「一人でも努力し続けられること」だと思っていた。
けれど、千夏は決して一人で頑張っていたわけではなかった。
夢佳がバスケを辞めたことで、身近な目標も、頼れる存在も失ってしまった。
地道な練習が本当に力になっているのかわからなくなるとき。
くじけそうになるとき。
そんなときに力をくれる人がいるから、頑張れる。
千夏が涙ぐみながら語ったその言葉こそ、夢佳に知ってほしかったことなんだと思う。

誰かを支えにして頑張ることも、千夏の強さだった。

そして、かつて千夏にとってその存在は夢佳だった。
今はそこに大喜がいる。
大喜自身も千夏を目標に頑張っているけれど、その大喜の存在が、今度は千夏を支えている。
前回の「憧れ」が、ここでまた繋がった気がした。


一方、松岡とのシャトルラン勝負で、「こんなことで諦める想いじゃない」と言い切った大喜も良かった。
誰かへの思いを、勝負の結果ひとつで決められるものではない。
この姿勢もまた、今回の話に通じていたように思う。


それにしても、お弁当を詰め込みすぎる展開は絶対にやると思っていたけど、想像以上に詰め込んでた(笑)
チョコのことも、ちゃんと覚えてたねー。



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